135「朝のバス停」

解けた靴紐をよそに 外へ飛び出した
よくマンガにある パンを銜える様子
まさに今君が その状態で出てきた

車の走る音に 君の音が混ざってる
車と同じように 君も走る音で
その場所に向かっていく

転びそうなほどに 急いで駆け込んで
必死に切符取り出し 席について一安心
そんな君を見ていて 私は微笑む


付け忘れのボタン気にせず 外へ出かけてる
古いマンガにある 電柱にぶつかる姿
きっと今君が それを再現するから

犬の歩く速さ 君が歩いてる速さ
ほとんど同じで ちょっと違ってて
でも同じ場所に向かってる

落ち着いた感じで ゆっくりと乗り込んだ
窓から景色眺めて いつの間にか眠ってる
そんな君が見たくて 私も乗ってる



バスのガラス窓に 君の顔が映ってて
君の顔を見るたび 赤くなるのを感じた
もっと見れればいいのに…



疲れた表情で 帰りのバスに乗った
すぐに目が閉じられて もうすぐ下車場に着く
寝過ごしそうな君と 私も一緒に降りた
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