137「春の雨」

満開の桜を襲う この季節の豪雨
いつまで桜は 保つんだろう
それだけが心配で


いつものように降る雨 それに押されて落ちる桜
役目は終えて 今散ろうとしてる
ライトアップも空しく 枯れ果て散り行く花達
土に帰りて 時を過ごそうとする

桜色で満ちてた あの商店街の曲がり角
今は木の幹だけが 静かに残っていて
もうこの季節も終わるかな

別れと出会い その2つを担ってる
この季節に 桜は咲き誇ってる
その木があることに 感謝しなくちゃな


嫌(や)なことを流す雨 木の葉もろとも流していく
冷たい雨にも 良いところがある
まだ名残も残ってる まだ幹も息続けている
大地のエネルギー 吸い足りないんだろう

桜物で溢れてた 歩行者天国の老舗
今は香りだけあって 穏やかになっていて
とっくに季節は過ぎたかな

手の甲と平 その2つを繋ぐ
この季節は 色を放ち続けてる
彩りある場所に 住み着いていたい



僕の頭に 降り積もる花びら
そっと手に掬い取って



満開の桜に降ってる この春の豪雨
ずっと桜は 映えてるだろう
それだけでいいから
inserted by FC2 system