149「歪み」

たまに思うことがある　今何がしたいのか
どんなことで　今をしのげるか
何食わぬ顔で　ずっと思ってる

手に溜まる光の山　零したら消えてしまう
大切に持っていないと　いけないと思っても

しゃがみこんで一人きり　僕は何がしたいんだ
誰と話すこともなく　誰と出会うこともなく
こわばった顔した男が　鏡の向こうで泣いてた


ふと記憶が途切れてる　何故か知らないけど
何をしてて　今そうなってるか
ボーっとしてても　ずっと考えてる

胸を貫く鋭利な魂　握ったら粉と化す
僕でよければ譲ろう　大して働かないけど

リビングの中一人だけ　顔も知らぬ誰かが
顔を見せることもなく　話しかけることもなく
僕の顔を見て一人　微笑を浮かべていた



誰もいないこの部屋で　静かに耳を澄ますと
微かに聞こえたんだ　誰かの笑い声が



歪んだ場所に僕だけ　後は知らない顔で
無言で時は過ぎてって　行動もなく沈黙で
この居辛い場所で一人　必死に耐えていた