163「猛毒」

買ってきた激安卵 握りつぶして リンゴを潰した気分
当然手はベタベタで プライドも粉々で
殻入りの卵かけご飯も 平気で食ってる

妄想の中で 気になった彼女(おんな)に 告白をする
そんな情けない男が 鏡に映りこんで
リアルと仮想の世界(デジタルワールド)に 呻き声を上げて

真夜中の森の道 人が通れるような道もなし
ただひたすら歩いて 歩いて そのループ
何の仕掛けもありゃしない
仕掛けも分からずに 歩き続けて


奪い取った安物バッグ 漁りまわして 金になるもの探してる
刺青入りの腕を 中に突っ込んで
針なんかが刺さってきても ずっと調べてる

幻想の最中 一つの目標(ターゲット)に 目をつける
そのストーカー男は カメラにめり込んで
手前とその共犯者(アコンプライス)は 歓喜のピースで

迷い込んだ巨大迷路 時間制限は無限で
ただ壁道を辿って 辿って そのループ
どこに出口があるのか
出口も分からずに 迷いに迷って



きっとそうなんだろう 君も思ってたんだろう
なんて馬鹿なやつだって
どんだけ馬鹿なやつでも 愛してくれるやつはいて
それが君だったらって



血迷った帰り道 思ったように進めずに
ただ目の前を歩いて 歩いて それでも
一向に着きはしない
場所も曖昧になり やがてはぶっ倒れ
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