20「花畑」

ある日 夢で見た花畑
そこに君がいて

手を振りながらそこから 静かに消えてった
眠りから覚めた僕から 涙がこぼれてた


一面の花畑 どこまで続いてる?
まだ少し蕾がある あと少しで見頃だろう

薄い霧の中に現れた 君らしき人の影
どこに向かって歩いてる? その先に誰がいるんだろう
君を見失わぬように 小走りで追いかけていた

萎れかけの薔薇が 僕に「諦めろ」と言ってる
情熱を失った赤い薔薇 それは君からのメッセージなのか

まるで夢の中にいるように 走っても追いつけやしない
あたり一面の花畑 これは紛れもなくホンモノ
それとも君がニセモノ?
愛する人を疑った 僕はどこへ行こう・・・


綺麗な花畑 ここはどこだろう?
踏ん付けられた花 きっと元気だったろう

突然の雨に見舞われた 僕の横を過ぎてる
どこに行ってるんだろう? その場所に何があるのかを
君に気づかれぬように ゆっくりとついって行ってた

美しく咲く薊(あざみ)は 僕に「追うな」と言ってる
君の気持ちを察す薊 これが君の今の気持ちか

まるで落とし穴に落ちるよに いつまでも君に近寄れない
もうピークを過ぎた花畑 この光景はホンモノ
それとも僕がニセモノ?
愛する人の気持ちさえ 僕は分からなかった・・・



雨のようにこぼれる涙 弱って枯れていく木々
今の僕のように見えて 少し僕とは違ってる



まるで群れに置いてかれるよに 君は先々進んでいく
あの頃の僕らはもういなく この今こそがホンモノ
それとも今もニセモノ?
愛する人との距離さえ 僕は分かってなかった・・・


あの日 夢で見た花畑
そこに君はいなくて

君を愛した僕さえも 心配してなかった
あの日を思い出すと僕は 情けなく泣いてる
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