211「枯れた木の葉」

落ちた木の葉 僕の記憶
踏まれて砕けて拡散して
種となり また芽生えるでしょう

足元から生えてきた その小さな命
潰さないように 包み込むように
守ってやれたらいいけど
僕にできるかな …できるよな

深い水に浮かぶ 枯れ落ちた木の葉に
水が一粒二粒 衝撃を与え溜まってく
重みに耐えきれず それが沈む前に
僕が止めれるかな その連鎖を


消えた樹木 僕の軌跡
割かれて蹴られて転がって
屑になり 自然に還るでしょう

僕の耳に植わった この小さな音
消されないように 引き連れるように
受け取れたならいいけど
僕にできるかな …できるよな

細かな砂に萎む 命抜かれた花びら
手に取りそっと啄いて 邪魔な砂を払ってく
空気に触れられず 劣化してく前に
土に還せるかな この僕の手で



粉々の落ち葉が 風に飛ばされて
優しく肥えた土へ 種となり還ってく
次咲いた時も 綺麗になって咲いたら
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