231「酷く生きにくい世界」

僕らみたいな男が　酷く生きにくい世界
ある一声で捕まって　その一声で終了
その繰り返しで　仲間がやられてきて

たかが一瞬の　ほんのワンタッチ
0.1秒にも満たない　そんな瞬間で
すべてを失った

頭抱えても　泣き叫んでも
どうせ相手にされやしない
そんなポリスを　酷く憎んでも
たどり着いた運命には
誰も逆らえない


少し平凡な朝が　一瞬で地獄に変わった
空の手を掲げられて　連れ出されてお陀仏
その繰り返しで　同士が消えていった

スローのような　そんな短時間
0.1秒に満ちるのか　分からぬぐらいで
目の前が真暗

ずっと訴えても　声張り上げても
迫られ落とされていくだけ
野次馬たちを　鋭く睨むも
漂着したリアルから
逃れたりできない



証明しようとも　否定していても
体力が削られるだけで
目の前の二人　黙って見てても
この場から逃げるってこと
考えもしている