274「巨人の地球(ほし)」

飛行機にまたがって　巨人として生きてたい
デカイことで損ばっか　そんなんで過ごしてきて
たまにはいい思いっての　してみたくなんだよ

地球が破滅しようとも　俺は困りゃしねぇよ
宇宙だって跨げんだ　敵うやつは居ねぇよ
それで俺は　いつも独りなんだよ

ヒトがアリのようにチビで　アリは見えないほどチビで
海は飲むに足らなくて　地球(ほし)は住むにゃ狭すぎて
俺に似合う星　宇宙(そら)のどっかにあるのか
ちょっくら探してみる


この地球(ほし)に居座って　もう結構経っている？
チビが羨ましい　そう思えてきてんで
相当疲れもたまって　眠くて仕方ない

下から炎が来ても　踏み潰して鎮火よ
手に作ったりもできる　真似できたりしねぇよ
それで俺は　今日も独りでいるよ

スタジアムは休憩場で　デカイ海はシャワー室で
地球(ほし)は２・３歩で一周　樹すらも爪楊枝程度
俺が住める星　宇宙(そら)のどっかにないかな
太陽は無理がある



僕らから見る君は　とても大きくて
雲に隠れて　下半身しか見えない
君がどんなやつか　僕らは殆ど知らない