287「すれ違い」

先週黙って出てった お前を今も待ってる
忘れてったファンデと アイメイクを持ってる
希望はあると まだ信じてんだよ

ボロいアパート生活に ちょっと飽きが来ちゃったんだろ
いつかはゴージャスな場所に 住みたいとは思ってるから


こないだすれ違った お前に似た人物
別男(べつお)と腕を組んで 笑顔で歩いていた
別人だよと 言い聞かせているの

我慢大会みたいな 忍耐を養うことが
お前にゃ合わないみたいで イライラさせたみたいでな

こないだまで凹んでた ここにあるソファー
おしりの形も無くなって 初期のようになってる
少しだけ被せてた 汚い帽子に
黒い雪が積もり続け ますます汚されてる


疑うことはなかった お前を裏切っちまう
最近冷たくなって 顔も背けがちでさ
気のせいだって 言ってほしいけれど

贅沢ではない暮らしに お前も少し離れてた
俺が少し慣れていて 同じ感覚で居させた

少し壊れそうだった そこの脚立さえ
すんなりと直ってしまって 元のように使える
お揃いで使ってた 可愛いお皿も
片方になりゃソロとなり 存在も消えて行く



こんなの初めてで 正直どうすればいいか
全然分かっちゃいないよ
けど頑張ってる



こないだまで凹んでた ここにあるソファー
おしりの形も無くなって 初期のようになってる
せっかく買った手袋 お前なしでは
使い心地も悪くてさ 使う気が失せていく

少し壊れそうだった そこの脚立さえ
すんなりと直ってしまって 元のように使える
2人が好きな曲も 別れの歌に
ドラムおらずのバンドにさ 格やなんか下がってく
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