290「あの坂道を上がれば」

きっと どうせ きっと
君の後ろ姿を 追いかけてるだけの
つまらん道で
リードなんて出来ないよ
君がいるんだから

横断歩道の線が 鍵盤の様に見える
それを楽しげに踏んで 口で音を奏でて
僕の行けない向こう側で 優しく微笑んだ

あの坂道を上がれば 君の家はすぐそこに
逢いたい気持ちと 躊躇する気持ちが
僕を惑わす
あの坂道を上がれば お日様も笑顔を出す
優しく包まれた 苦しんだ心が
元気と言ってる


もっと 多分 もっと
君のすぐ隣へと 駆け寄ろうとしても
すぐつまずいて
追いつくことも困難
壁があるんだから

踏切のあの音が 楽しい曲に聞こえる
それを耳コピで歌う 君を遠目で見てて
聞き取れないほど小さくて 少し落ち込んでた

あの坂道を上がれば 違う町が現れる
行きたい気分と そうでない胸焼け
心を乱す
あの坂道を上がれば 遠くの海まで見える
青い水溜りが 太陽と引っ付いて
茜色へと



埋め立てられた空き地 僕らの遊び場
地面が低くなって そして距離も縮んで



あの坂道を上がれば 君の家はすぐそこに
逢いたい気持ちと 躊躇する気持ちが
僕を惑わす
あの坂道を上がれば 遠くの海まで見える
青い水溜りが 太陽と引っ付いて
茜色へと
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