296「天獄」

さて問題　お前なら天獄　どっち行く？
本当は選択肢はねぇぞ

はて何だい？　お茶の葉立ったのはね　運だけ
本来そんなことはねぇんだ

良い事したからって　良い世界に行けるか？
そんな単純じゃねぇよ　あの世ってところは
助けることだけで　全て帳消しはない
そんなに安くはねぇよ　人の人生は

白い世界なんてもんは　本当にあるもんかな
人が想像で作った　ただのマガイモノですってよ
なんかくだらねぇ


相まみえた　目の前の天獄　その道
分かれる所は一つもない

悪行の一つは　誰だって経験済み
だからと言って許さねぇ　したことの重さ
盗みならまだしも　人殺しなら地獄
そんなに軽くはねぇよ　人の命は

酷い世界なんてもんは　現実も同じだろう
パラレルワールドとやら　実在するとか馬鹿かよ
馬鹿を見てんだな



天獄とやらに　誰が住んでいるなんて　知ったこっちゃない
まだ無縁の存在　気にすることもないだろう



天獄というやつなんか　所詮造りものだろう
架空の世界を欲して　マジになるとか馬鹿だよ
でも嫌いじゃない