306「ホワイトボール」

近所の小さい山にも 白く雪が積もってる
今年もそんな時期かと その山を見て思う

チビッコたちが 雪合戦で遊んでる
いいフォームだと 野球好きのおっさんは語る
深いことはないが 雪に埋れていってる

ホワイトボールが飛び交う 国道の両脇
時に当たりそうになって 避けたら他に当たって
それで泣きわめいて
あの頃は本当に よかったなぁ


我が家の屋根の上にも 数センチほど積もってる
今年は少し降ったなと 落ちる雪を見て言う

中学生らは 雪を邪魔そうにしてる
ガキになれよと 子ども会の会長は言う
浅いわけじゃないが 深くもない言葉で

ホワイトボールを作ってる 迷彩の少年
周囲に目もくれないで 目の前の敵を見て
そしてケリをつけて
その少年の瞳 キラキラして



大人も遊ぶんさ 時にはスノーマン作って
その出来で競うんさ 美しさを競って
それで十分なんさ 大人にとってはさ



ホワイトボールを投げ合う 元気のある子供
凄く楽しげに投げて 全身白に染めて
時期に疲れ果てて
子供らの顔はもう 嬉しさ出して
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