330「夕日」

夕日を浴びたカモメが 緩やかな風に乗って
自分らの巣に向かって 飛んでここを去っていく

きれいな景色とか 神秘的な光景
すべてが目に優しくて
緑の映える街 海に沈む都
見たことないのばかりで

冬の風の匂いがして 思わず足を止めた
誰かが空に鳥放し 鳴き声が響いてる
僕の心にこだまして
風が通り過ぎた


夕方5時の空には 静かな闇が迫って
夕日はもう消え去って 街灯が灯っていく

虹のかかる山や 霧に隠れる川
白いベールに包まれ
鳥が羽ばたくのは ここが綺麗だから
すべてが純粋だから

滝の流れる音がして その方向に向かう
涼しい風が通り抜け 少し清められてる
いつの間にやらズブ濡れで
この滝を見ていた



水の粒に 自分を写して
この水面に 顔を浮かべて
笑いものに なったやつに
祝福の 酒坏を



冬の風の匂いがして 思わず足を止めた
誰かが空に鳥放し 鳴き声が響いてる
僕の心にこだまして
風が通り過ぎた
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