35「母さん」

母さんの一言 「来てくれたの、ありがとう」
その一言だけが今も 僕の胸に残ってる


母さんが入院したあの日 僕はどうすればいいか悩んでた
これからの1ヶ月のこととか 母さんのお見舞いとか
家族を第一に思ってる 母さんを今も尊敬している

夏の日の夕方 母さんが寝込んだあの日
僕は涙を堪えてた
一番悲しんでる親がいて 僕は悲しんじゃダメだから

家族が周囲にいる僕 病院にいる母さん
違う場所にいるけれど 心はつながっているから
僕らは悲しくなんかない また元の生活に戻れるよ

そう祈り続けてる


母さんが運ばれたあの日 父さんが真剣に言っていた
これからの家のこととか 母さんの代わりの家事とか
家族を優先にしている 母さんはいつも優しいんだ

夏の日の昼間 母さんが寝てる病室へ
僕は言葉を選んでいた
耐え苦しんでる親の前で 弱音なんて吐けないから

普通の生活をしてる僕 静養中の母さん
互いに辛いことがあっても 慰めあえればいいから
僕らは乗り越えてくよ 母さんが元気になる日まで

そう誓ってる



家族思いの母さん 夢を追う母さん
どの母さんも 僕らは好きだよ
それが僕らが知ってる
本当の母さんだから



帰りを待ちわびている僕 元気になってく母さん
帰って来たら僕はまず言う 「おかえりさない」って
迷惑かけてしまうけど なるべく自分でやってくよ

そう約束する


母さんの一言 「心配かけてごめんね」
その一言は胸の中 いつまでも刻まれてるんだ
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