368「真冬の花火」

真冬に打ち上がる 雪中(せっちゅう)で咲き誇る
その雪の中にも また雪が広がる

大きく咲いた雪が 地に溶け落ちた頃に
恋人たちの夜が始まる

おそろいの手袋 おそろいの帽子
おそろいの靴下
いい恋人じゃない 楽しそうなのは
幸せの証だ


季節感ないよな 今になって花火だ
寒くてそんなこと したいと思わんが

道を固める雪が ハート型の蒸気に
恋人たちを導いている

花火に染まる雪 その雪を浴びて
キレイな鮮色に
今夜は冷え込むと 天気予報では
促されてんのに



ガチガチに冷えた手に 一粒の雪
すぐに溶けてしまうと 理解してても
離せない・・・



手をつなぐ恋人 手は震えていて
強く握りしめて
花火に染まる雪 その雪を浴びて
キレイな鮮色に
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