44「かじかむ」

冬の空気に堪えてる 僕のかじかんだ両手
冷たさは感じれても 触る感触はない
でもこれが冬の感触
なんとなく分かってる

朝の寒い時間に 一人手袋もなしに歩いてる
ズボンのポケットの中 僕の熱がたまってる
そんな暖かささえも
この手は感じれないのか

かじかむ手も気にせずに 小さな雪だるまを作る
特に嬉しさはないけど 今の僕に出来ること
この手だけが頼りで いつまでも見ている
かじかむ手を温めながら


冬の寒さに堪えきれない 僕のかじかんだ両手
思い切り握っても 少し力が緩んでる
でもこれが冬の特徴
なんとなく掴めてる

夜の寒い空気に パジャマだけで触れている
手袋なんかしても 身体はどんどん冷えてく
この冷たささえも
この手は感じ取れてしまう

かじかむ手は使えずに 山の雪を見つめる
別にこれと言ってないけど こんな僕に出来ること
見つめることが唯一 それ以外はムリなんだ
かじかむ手を擦りながら



かじかんだ手が温まり 自由に動くようになってきた
それとシンクロして 山から雪が消えている
冬が過ぎていること 僕に教えている



かじかむ手は何のため? 身体を暖め直してる
暖かいという以外にないけど そんな僕に出来ること
冬を全て乗り切ること それ以外に望んでない
かじかむ手は動いてる
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