52「melody 〜君の記憶〜」

しょっちゅう口ずさんでいた　あのメロディ
君は忘れてしまったの？
あんなに笑顔で歌っていたのに

記憶の深いところに　しまい込んでる
君が忘れていても　僕が覚えているから
五線紙さえ用意してくれたら
君の眠る記憶を　僕が掘り返してやれるけど

宙に浮き泳いでる　音に耳を傾ける
どれが落とされた音なのか
心を空っぽにして　探してるよ
君の口ずさむメロディが
また聴きたいから


頭に焼き付いて離れない　あのメロディ
僕が忘れるわけないだろ
君と楽しく歌えたってのに

ピアノの伴奏で　色濃く残ってる
君が弾けないときは　僕が代わりに弾いてる
思うようにはできないと思うけど
弾くことで記憶が　色褪せず残るのなら

僕の手じゃ掴めない　音が姿を消してく
どれが知っている音なのか
僕の記憶を辿って　見つけ出してる
君の中のメロディが
別物にならぬように



世界に一つだけの　君の好きなメロディ
オクターブ上がらぬように
僕はずっと覚えてる
音が違うだけで　僕らの知るメロディが消えてく



君の耳が覚えてる　本当の音の在処を
どれが探し求めた音なのか
僕の記憶だけじゃ　探せなかった
君の小さな記憶が
奇跡に繋がった