61「青い雪」

町を歩いている 僕の頬に一粒
冷たい感触が走った

こんなに晴れてるのに どこから来たんだろう
この小さな感触 冷たいんだけど
どこか和ませてくれるんだ

青い空を舞う雪を 一つずつ目で追いかける
掴み取れたりしないのに 必死に取ろうとしてる
身体に雪がつこうと 僕はかまいはしないから
もう少しだけでいいから
舞う雪と遊ばせて


待ちほうけている 君の前にゆらゆらと
白い粒が落ちていく

さっきまで晴れてたのに いつごろからだろう
目の前を覆いこむ 真白な雪は
僕らを近寄せまいとしてる

青い空を舞う雪は 少し輝いて見える
ダイヤモンドダストのように キラキラとしている
身体の雪を掃うと あっさり地面へ滲みこむ
雪の粒一つだと
舞ってた雪も弱いんだ



青い空を舞う雪に 小さく息を吹いてみる
空気中を暴れて 僕にかかってくる
頭に積もってた雪は 水となり滴っていく
舞ってる時はキレイでも
落ちれば水になるんだなぁ
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