643 「奏で」
ピアノでできた　無限に広がる階段
タップダンスの要領で　踊れば
素敵な音が出てくるんだ

ヘッドフォンの中に埋もれた
ほんの些細な　かすかなメロディ
それすら信じてられなくて
自分で奏で　それを確かめる

自作自演と言われても
僕は僕の音を　奏でるんだ
散々使われたコードも使って
「すごいすごい」って言われても
満足できなくて　ため息ひとり
とりあえずアコギでメロディ奏で


ハーモニカ色　鉄格子のよな五線譜
トライアングルみたいに　鳴らせば
それですぐ楽譜になるんだ

圧縮データに隠された
演奏者らの　本当の気持ち
その音を聴き取りたくて
ボリューム上げて　音を聴いてみる

誰かに「ダメ」と言われても
これが僕の言葉　聞かせような
比喩表現なんかも用いながら
いつまでも泣き崩れても
息が切れてくだけ　それが辛く
徐々に気分は冷静になっていく



うまくハモれなかった　君の音楽に
リバーヴも知らなかった　今日この頃です



自作自演と言われても
僕は僕の音を　奏でるんだ
散々使われたコードも使って
新しい何かを知っても
すぐにその全ては　練り込めない
歌にはめ込んで素直に奏でて