80「初めてのオト」

君が発した初めてのオト　今も覚えてる
生まれたばかりの君の　初めてのオト
心に刻み付けてる


小さなスピーカーから漏れる　透き通った音
それを掴み取って　君に聞かせてみよう
僕が聞いてるのは　これなんだよ

楽譜から出てくる　音の行列
クラシックでも　ましてやジャズでもないけど
きっと君に届いてる
そう思ってる

君が発した初めてのオト　いつも言えるよ
生まれたばかりの君の　最初のオト
いつも心にしまってる
ほらまた鳴ってる


小さな身体から聞こえる　定期的な音
それを聞き取って　君のことを知ってる
僕が聞いてるのは　君なんだよ

生活に溢れてる　様々な音
雑音でも　爽快な音でもないけど
ずっと君に聞こえてる
そう思ってる

僕が聞いた初めてのオト　まだ焼きついてる
顔を見せてくれた君の　最初の鼓動
ずっと心にあるんだ
ほら今鳴ったよ



覚えてやしないよね　生まれたときのこと
写真に収めてあっても　思い出せはしないよね
でも君の記録はあるから



君が発した初めてのオト　今も覚えてる
生まれたばかりの君の　初めてのオト
心に刻み付けて

僕が聞いた君のオト　ずっと離れない
笑顔を見せる君の　初めてのオト
死ぬまで心にある
ほら鳴り続けてる